小規模宅地の特例で、住民票のある住所と住んでいる場所が違う場合に適用できるのか?
お客様の状況
・相続人は相続発生時点で被相続人である母と岐阜の実家で同居をしていた。
・住民票は配偶者と子が住む大阪にあった
・職場は岐阜にあった
・母の介護があるため、休日は大阪に戻ることはなくいわゆる「単身赴任」ではない
・生活の拠点は岐阜だった
・相続税申告後も引き続き岐阜に住む予定
当事務所からのご提案
小規模宅地等の特例では実際にどこに住んでいたかが問われ、住民票がどこにあるかは関係ないため、このケースの場合でも小規模宅地等の特例を適用できますとご提案致しました。
【実施内容】
書面添付を実施し、生活の状況、経緯などを事細かに説明し、岐阜の住所に届いた相続人宛の郵便物を居住の証拠として添付致しました。
専門家からのワンポイントアドバイス
相続税の実務では「住民票と違うところに住んでいても税務署にはわからないのでは?」ということをよく聞かれます。しかし、税務署は下記のような項目を調査して実際にどこに住んでいたかを判定します。
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水道・電気・ガスの使用状況
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郵便物の宛先
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勤務先に届け出ている住所
場合によっては近所の人への聞き込み調査も行われることもあるので注意が必要です。
小規模宅地等の特例の「同居」の定義について詳しくはこちら>>
小規模宅地等の特例でどのくらい節税できるのか
小規模宅地等の特例は具体的にどのくらいの節税になるでしょうか。
実務上の事例が多い「特定居住用宅地(上限面積330㎡/80%減額)」の例を比較します。
状況
・被相続人(母)の自宅に相続人(子ども)が同居している
・自宅の土地は200㎡
・土地の相続税評価額は1億円
・他の相続財産なし
小規模宅地等の特例を適用
評価額1億円ー特例で80%減額=適用後の評価額2,000万円
適用後の評価額2,000万円ー基礎控除額3,600万円=0円
⇒ 相続税0円
小規模宅地等の特例を適用できないケース
評価額1億円ー基礎控除額3,600万円=課税価格6,400万円
⇒ 相続税1,220万円
上記に加えて建物の評価額も参入してきますが、土地だけでも1,220万円もの差が生まれることがわかります。
小規模宅地等の特例を適用して宅地の評価額が減ると、相続税の課税価格も減って節税になります。
小規模宅地等の特例は相続税の申告が必須です
小規模宅地等の特例を適用させるためには、法定申告期限内に相続税の申告が必要です。
相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内が申告期限です。
小規模宅地等の特例の適用で相続税が0円になる場合でも、税務署に「小規模宅地等の特例を使います」という意思表示のためにも、相続税申告は必要です。
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